飯豊山域 大白布沢 タカツコ沢遡行(会山行


GPSLOG (拡大画像アリ) こんな感じの区間が案外長い 登り易いキレイな滝
白い花崗岩の滝・・・穏やかな渓相 水量が減ってきた。 スラブを登る。スカイラインの岩峰は護摩壇
三国小屋 大日岳 七森〜種蒔山〜本山
ケンちゃん、マリちゃん夫婦 登ったスラブ帯を下山の登山道から眺める 登山道下部。手をかけたようです。

遡行日 平成21年8月22日(土)
天 候  曇り時々晴れ
気 温  07:00〜18:00 22.3℃〜26.8℃
気象データ 福島県若松

装備
沢シューズ、アプローチシューズ、スパッツ、ヘルメット、手袋、ロープ、ハンマー、ピトン、スリング類、カラビナ、確保器、エイト環
ツエルト、ダンマット、飯盒、米、シェラフカバー冬用肌着
22日晩、23日朝共同食、他は個人装備
参加者
L=矢沢さん、、LTQ(ボク)下越山岳会

概要
会山行での沢登。今年は飯豊の沢では数少ない初級の沢でタカツコ沢とのこと。
L兼担当の沢男の矢沢さん、当会副会長で沢には一家言お持ちのDAEさんの夏期休暇がバッティングしてそれもタマタマDAEさんが加賀白山の会山行担当でブツかってしまい、DAEさんは参加できず。また、当初参加予定のHNC幹事長も仕事で不参加。ということで、矢沢さんとボクの2名の遡行となりました。
いくら、初級の沢でもそれは飯豊の沢なので幾つかの悪場があり、標高差も1,100m前後なのでソレナリに時間もかかるだろうと、ワンビバークで計画された。

記録
タカツコ沢は、御沢キャンプ場から地蔵山を経て三国小屋に至る一般登山道と、積雪期に使われる松ノ木尾根の間に渓を刻む沢であり、三国岳直下の剣ヶ峰を登ると左手に見えるスラブが印象的な沢である。
何度か剣ヶ峰、三国小屋から眺めているが、南東〜南面の開けた明るい沢というイメージがあった。
飯豊の初級の沢というのもどんなものか?興味があった。

07:50 御沢キャンプ場着
08:20 御沢キャンプ場発
08:38 大滝に向かう丸太橋を送り右岸のヘツリ気味の踏跡から入渓
09:35 どんが沢出合を通過
09:53 穴沢・十里沢出合を通過
12:09 おっかえし沢出合
12:40 三国岳下の視界が開ける
13:40 スラブ帯に入る・・・・・勿体無いので休む、1,400m付近で剣ヶ峰の下山者と会話
14:18 20m位の草付きをカキワケて三国小屋正面に出た。

15:00 この頃、kenrokuさん、マリちゃん三国小屋到着
15:13 三国小屋から下山
17:28 御沢キャンプ場着


朝、6時少し過ぎた頃に矢沢さん宅到着。矢沢さんと共に、福島川入を目指す。
7時50分頃御沢のキャンプ場に到着。キャンプ場では、大滝へのトレッキングツアーの方々集まっていた。
沢登の装備にビバーク用品を背負い暫し林道歩き。登山道を右に見送り先に進むと間もなく、砂防ダムの堰堤。堰堤を越えて暫く進むと、沢に丸太の橋が架かっていた。この丸太の橋を渡らずに左岸のヘツリ道を通り、平坦な小薮を通り入渓。

標高800m位までは正直なところ退屈な河原歩きに終始する。
しかし標高800m位から1,100m位までは小滝が続くがどの滝も素直で登り易い。登れない滝は2つか3つだったと思う。
しかも高巻きもありがちな、大高巻きとは無縁で滝の脇の薮伝いに登り直ぐに沢床に降りられるというラクちんな巻き。
ロープを使ったのは、3m〜4m位の下降で1回のみ。登りではロープは使わなかった。

当初BP(ビバークポイント)と予想していたおっかえし沢の出合(1,100m付近)だが、時間はまだ、12時を少し過ぎた頃、酒盛りには些か早すぎるので、まあ、様子を観ながら、進もう。
何せ、飯豊の沢だ、いつか悪場が出てくるに決まっている。そうに違いない・・・・
と矢沢さんと話しながら歩を進めるがナカナカ悪場は出てこない。悪場どころか、空が開けてくる。
こりゃ〜案外早く抜けそうだな・・・・などと内心思いだす。

1,200mを超えたあたりで、進路が西に向いていく。ほぼ、一般登山道と平行になった。右手には地蔵山から三国岳へ至る稜線が直ぐ近くに見える。

1,350m付近を過ぎると、水量が減りスラブ帯が近いことを予感させる。スラブ帯に入って少し登った1,400m付近からは三国小屋、護摩壇が確認できる。剣ヶ峰も指呼の間であり下山する登山者と会話が出来た。少し休んで登ってきた渓を振り返る。やはり開けた沢でボクがイメージする飯豊の沢とは異質な沢のようだ。

傾斜の緩いスラブは砂利が靴とスラブの間に挟まり歩き難い。とはいえ、詰めの薮が無いだけにボクにはありがたい。
矢沢さんが適当に狙いを付けて傾斜のやや強い草付きを数十メートル登ると、三国小屋の正面に飛び出た。
時間は14:18分さてどうしたものか・・・・?考えるまでもない。ソコソコ宿泊者もいる小屋にキタナイ沢登りは異臭を発しそうだし、そもそも、メシを沢の中で飯盒炊爨のつもりだったのでいかんともし難い。

ただ、ガチャ類をザックに収めると重いなぁ・・・・何せ泊り装備に酒・ツマミ類
小屋番さんと話して、ゴミはダメだけど喰いモンなら置いていっていいよ。とのことでお願いする。
小屋番さんと、四方山話をしているうちに、「おい、来たぞ・・・」誰かとも思えばKenrokuさん夫婦。護摩壇にわざわざ上がるのはあの連中だろう・・・・と小屋番氏。

数分後、ケンちゃん、マリちゃん到着・・・・そんならと、容器ごとウイスキーの処分をkenrokuさんに依頼。
少し話して、下山とする。登山道での下山も疲れた脚には結構長い。この前の谷川で傷めた右足のつま先が痛むけれど、まあ、我慢のしどころ。

暗くなる前に御沢のキャンプ場に到着。

幸い虻が来ないので、サッと着替えて一の木にある、飯豊の湯を目指して車を進め入浴。
サッパリして帰途についた。


雑感
・初級の沢・・・・本当に初級の沢だった。
・日帰り装備なら、遡行日のメンバーなら5時間前後か?
・沢の講習には良いかもしれない。
・滝登りが楽しみな方には河原歩きが退屈だろう。
・岩魚の姿は遡行中確認できなかった。(当然、禁漁の沢であるなか、釣りをするつもりもないし、漁具は持たなかった)
・沢の遡行中、焚き火跡などもなく、ビバーク無しが当然の沢のようだ。
・尾根隊、沢隊で登り三国小屋で合流して酒盛りで翌日、本山登山、或いは下山というのも楽しいカモしれない。
・純粋に沢登りを楽しみたいというには少々軽めで、充実感という面で云えば少々スパイスが足りない・・・・かな?
・雪は全く残っていなかった。南〜南東面の沢で開けていて傾斜も緩いためだろう。



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